神殺しのクロノスタシスⅤ〜後編〜
第22章
――――――…後で聞いた話だが。
ルーデュニア聖王国の港に、アーリヤット国軍が押し寄せてきたとき。
偶然その時、その場にジュリスとベリクリーデがいたそうだ。
そこで、現れたアーリヤット皇国からの使者を、ジュリスがエスコートして王都に連れて行き。
ベリクリーデが一人港に残って、現場のパニックを鎮める為に尽力したそうな。
更にベリクリーデは伝令を飛ばして、王都にいるシュニィ達に、アーリヤット国軍の来訪を伝えたそうだ。
それを聞いて、俺は奇妙に思ったものだった。
あのぽやんとしたベリクリーデが、よく一人で、現場のパニックを鎮めたものだ。
まるで別人のようじゃないか。
人間、危機に陥ると、突然頭が働き始めるのだろうか。
…それはさておき。
血相を変えたシュニィからの報告を受け。
俺とシルナ、それからナジュも連れて、すぐに王宮に向かった。
何故ナジュも連れて行くのかって?
その、アーリヤット皇国の使者とやらの腹の中を探る為だ。
こういうことにナジュの読心魔法を利用するのは、俺だって望むところではない。
だが、今ばかりは手段を選んではいられなかった。
向こうも、手段を選ばずに攻勢に出ているのだ。
こちらも同じくらい非常識にならないと、とても対抗出来ない。
そこで、ナジュも一緒に連れて、王宮に向かった…、
…の、だが。
ルーデュニア聖王国の港に、アーリヤット国軍が押し寄せてきたとき。
偶然その時、その場にジュリスとベリクリーデがいたそうだ。
そこで、現れたアーリヤット皇国からの使者を、ジュリスがエスコートして王都に連れて行き。
ベリクリーデが一人港に残って、現場のパニックを鎮める為に尽力したそうな。
更にベリクリーデは伝令を飛ばして、王都にいるシュニィ達に、アーリヤット国軍の来訪を伝えたそうだ。
それを聞いて、俺は奇妙に思ったものだった。
あのぽやんとしたベリクリーデが、よく一人で、現場のパニックを鎮めたものだ。
まるで別人のようじゃないか。
人間、危機に陥ると、突然頭が働き始めるのだろうか。
…それはさておき。
血相を変えたシュニィからの報告を受け。
俺とシルナ、それからナジュも連れて、すぐに王宮に向かった。
何故ナジュも連れて行くのかって?
その、アーリヤット皇国の使者とやらの腹の中を探る為だ。
こういうことにナジュの読心魔法を利用するのは、俺だって望むところではない。
だが、今ばかりは手段を選んではいられなかった。
向こうも、手段を選ばずに攻勢に出ているのだ。
こちらも同じくらい非常識にならないと、とても対抗出来ない。
そこで、ナジュも一緒に連れて、王宮に向かった…、
…の、だが。