蜜別居?(2年振りに逢った旦那は隣に住んでました!浮気相手と一緒じゃなくて良かったです!)
「お前それしか言葉出ないわけ」

普通そうだろ。
急に毎回現れるからこんな言葉が出てくるのは当たり前。

「母親からコンビニに寄れって言われて車降りたら奏がのんびりと歩いて来るし」

カゴを私から奪って先に店内を歩き出す。

(あの両家の親達に操られたわけか…)

「波瑠はそれ嫌いだぞ。こっちの林檎味が好きだから」

カゴに入れたグレープジュースを冷蔵庫に戻された。
そもそも…せなパパとせなママって事は、

「もしかして波瑠と結構会ってた?」

「会社の話で実家に帰ってるからな。お前よりは会ってるかな」

「へぇー。そうなんだ」

それで義父母をあの呼び方になったのか。

「お前のそれプロポーズの返事と同じ。変わんねーな」

瀬名はレジでカゴを店員さんに渡してさっさと支払いを済ませる。

「変わったのは瀬名でしょ」

お財布からお金を取り出して瀬名のスーツのポケットに突っ込んだ。

「借りを作りたくない」

「負けず嫌い過ぎだろ」

後部座席に荷物を置いて私が車に乗るのを待ってる。
さすがに身体は冷えて来たから今日は黙って助手席に乗り込むと瀬名は微笑んだ気がした。

「こっち狭いから少し遠回りする」

大通り側にウインカーを出して車を発進させる。

通学路とは違う大通りの景色は昔とは全然違う風景になった。

通学路が私で大通りが瀬名
凄くマッチする例えに一人頷くとそれをチラ見されてたのか「クスッ」と笑う声に軽く睨んだ。
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