蜜別居?(2年振りに逢った旦那は隣に住んでました!浮気相手と一緒じゃなくて良かったです!)
「何で?どうして?って俺に言うけど奏って大事な時には言わないよな」
信号待ちの静かになった車内にいつもと違うトーンの声が響いた。
「大事な時…そんな時あった?」
すぐには浮かばない。
結構な割合で驚かされるから瀬名に対して口癖かも。
「結婚、離婚の話の時とか一晩過ごした後とか」
一晩は初めてやってしまった時の事だろう。
その次に会ったのはエレベーターで夏生さんとの時。
「大して何も思わなかったからじゃない」
こっちを見る瀬名と視線を合わせる事が出来ず「信号青だよ」と言って窓の外を見た。
発進してすぐウインカーを左に出したのが分かり瀬名を見るけど視線は合わない。
曲がり角でも何でもないただの路肩にゆっくりと車を停車した。
「結婚も離婚も大した事じゃない?いつまで本音で俺と向き合わないんだよ」
怒ってるわけでもなく静かに呟くように私に話して頬に触れた。
「本音?向き合う?何言ってるの」
触れられた瀬名の手を軽く叩いた
「分かった」
瀬名は携帯を掛けて義母の陽気な返事が聞こえた。
「悪いけど奏と話があるから飲み物なんだけど…あるのかよ。じゃあそう言うわけだから」
「ちょっと!私には話す事ないって」
私の声は届かず電話は切られた。
「私には!!」
「俺にはある」
遮るように言われて黙るしか無く車は実家でも自宅でもない見慣れた懐かしいマンションの屋内駐車場に停められた。
「奏、降りて」
助手席側に周りドアを開けられ諦めた思いで車を降りた。
屋内駐車場から続くコンシェルジュの居るエントランスを抜けて忘れるはずも無い部屋番号でオートロックを解除する。
静かに昇るエレベーターの階数と私の心拍数は比例して手汗が凄い
見慣れたドアを開かれて入ると懐かしい匂いがする。
「売り払って無かったの?」
自動照明に照らされるリビングまでの距離。
匂いも壁に掛けられた絵も何も変わらない
「売るわけないだろ。奏が出て行ったまま」
広々としたリビングのラグもソファもテーブルも私が選んだ物。
さっきまで私も住んでたような感覚になる。
「指輪も…」
外して出て行った指輪も離婚届もテーブルに置かれたままで言葉も出ない
信号待ちの静かになった車内にいつもと違うトーンの声が響いた。
「大事な時…そんな時あった?」
すぐには浮かばない。
結構な割合で驚かされるから瀬名に対して口癖かも。
「結婚、離婚の話の時とか一晩過ごした後とか」
一晩は初めてやってしまった時の事だろう。
その次に会ったのはエレベーターで夏生さんとの時。
「大して何も思わなかったからじゃない」
こっちを見る瀬名と視線を合わせる事が出来ず「信号青だよ」と言って窓の外を見た。
発進してすぐウインカーを左に出したのが分かり瀬名を見るけど視線は合わない。
曲がり角でも何でもないただの路肩にゆっくりと車を停車した。
「結婚も離婚も大した事じゃない?いつまで本音で俺と向き合わないんだよ」
怒ってるわけでもなく静かに呟くように私に話して頬に触れた。
「本音?向き合う?何言ってるの」
触れられた瀬名の手を軽く叩いた
「分かった」
瀬名は携帯を掛けて義母の陽気な返事が聞こえた。
「悪いけど奏と話があるから飲み物なんだけど…あるのかよ。じゃあそう言うわけだから」
「ちょっと!私には話す事ないって」
私の声は届かず電話は切られた。
「私には!!」
「俺にはある」
遮るように言われて黙るしか無く車は実家でも自宅でもない見慣れた懐かしいマンションの屋内駐車場に停められた。
「奏、降りて」
助手席側に周りドアを開けられ諦めた思いで車を降りた。
屋内駐車場から続くコンシェルジュの居るエントランスを抜けて忘れるはずも無い部屋番号でオートロックを解除する。
静かに昇るエレベーターの階数と私の心拍数は比例して手汗が凄い
見慣れたドアを開かれて入ると懐かしい匂いがする。
「売り払って無かったの?」
自動照明に照らされるリビングまでの距離。
匂いも壁に掛けられた絵も何も変わらない
「売るわけないだろ。奏が出て行ったまま」
広々としたリビングのラグもソファもテーブルも私が選んだ物。
さっきまで私も住んでたような感覚になる。
「指輪も…」
外して出て行った指輪も離婚届もテーブルに置かれたままで言葉も出ない