蜜別居?(2年振りに逢った旦那は隣に住んでました!浮気相手と一緒じゃなくて良かったです!)
「権力を使ってこんな事するってそんなに社長業は暇なんですか」
拉致並に蘇芳から連れ出され黒い高級セダンに乗せられた。
(明日は休みだから明後日は倍残業しなきゃ)
蘇芳は休日返上で出勤するのは絶対許されない。
福利厚生的にはかなり素晴らしいけど仕事は溜まる一方で休み前は毎回残業をして何とかカバーしてる。
「奏の企画の為だろ?お詫びはいいから接待くらいしろよ」
「何で私が…」
それ以上言うのは止めた。
瀬名の一声でこの3ヵ月が無駄になりかねない。
「好きにすれば良いですよ。大事な太客様ですから」
「お前旦那を目の前にして太客って」
面白かったのかケラケラ笑って助手席にすっぽり埋まった私を見てまたケラケラ笑う。
(すみませんねー!!)
高級革張りの座席に見合わない低身長の私は挟まるように座るしかない。繭の中のサナギみたいになってる。
「本当お前って見てて飽きないな」
「めっちゃバカにしてますね。まあ昔からなんで慣れてますけど」
別居の原因もそう。
浮気と言う最大級のバカにされた。
“自由な環境で”と条件に上げたのは私なのにさすがに他の女性とホテルに入る光景を目にして許せなかった。
私が居ながら!と言えるわけもなく気持ちを押し殺し色々理由を付けて半ば強引に離婚届投げつけて家を出た。
本当は幼い頃からタイプの違う瀬名が好きで親が決めたとは言っても内心は嬉しかったし一緒に居たら瀬名も私を…と甘い期待をした結果が浮気。
見返りを求めようと思って結婚したわけじゃ無かったのに結局は欲が出てしまった。
「それって俺に言ってる?」
それ以外に誰がいる?
今更仲良くする必要なんてない。
仕事上の大人の付き合いをすれば良い。
「着いた。奏さん接待宜しく」
車を停車した場所は三ツ星シェフが最近個人で始めたと雑誌で見たレストラン。
白を貴重とした外観と緑豊かな庭園と噴水。
「早く降りて」
黒服の紳士が助手席側のドアをゆっくり開けて私に手を貸そうとする。
「あの大丈夫です。降ります」
手を断るのは失礼かなと思ったけれどそんなのどうでもよくなる高級レストランに財布の中身とドレスコードが要らないのか気になって仕方ない。
「行くぞ」
「ちょっと待ってよ」
何も気にしない瀬名に小走りで付いて行くと「ほら」と自然に手を差し出すから躊躇しながらも腕を絡ませた。
「安見様いらっしゃいませ」
(普通に私達を通すなんてお金持ちにドレスコードは必要無いのね…)
レストランの中はテーブル席が4つ。
私達は個室を案内されシェフらしき人が挨拶に来た。
「直己やめろよ。気持ち悪い」
ため息混じりに軽く睨む瀬名はそのまま彼との関係を話し出した。
「俺の悪友。腕は確かだから何でも作れるよ」
「お前がこんな可愛い人を連れて来るとはなー。若狭 直己(わかさなおき)です。宜しくお願いします」
ニッコリと微笑んでワインリストとメニューリストを丁寧に渡してくれる。
「はははっ…可愛いは無いですよ。申し遅れました橘と申します」
名刺を取り出してリストと交換する形で渡す事になった。
「あの蘇芳百貨店のチーフなんですか。今後とも宜しくお願い…あれって事は…」
この感じだと嫁だと知ってるって事かな…
私達は式を上げて無いから瀬名の交友関係は分からない。
名字も入社当時からの旧姓のまま。
まあこれは私のワガママを義父が私可愛さにツテの人事部長に頼んでくれて周りにも秘密になっている。
拉致並に蘇芳から連れ出され黒い高級セダンに乗せられた。
(明日は休みだから明後日は倍残業しなきゃ)
蘇芳は休日返上で出勤するのは絶対許されない。
福利厚生的にはかなり素晴らしいけど仕事は溜まる一方で休み前は毎回残業をして何とかカバーしてる。
「奏の企画の為だろ?お詫びはいいから接待くらいしろよ」
「何で私が…」
それ以上言うのは止めた。
瀬名の一声でこの3ヵ月が無駄になりかねない。
「好きにすれば良いですよ。大事な太客様ですから」
「お前旦那を目の前にして太客って」
面白かったのかケラケラ笑って助手席にすっぽり埋まった私を見てまたケラケラ笑う。
(すみませんねー!!)
高級革張りの座席に見合わない低身長の私は挟まるように座るしかない。繭の中のサナギみたいになってる。
「本当お前って見てて飽きないな」
「めっちゃバカにしてますね。まあ昔からなんで慣れてますけど」
別居の原因もそう。
浮気と言う最大級のバカにされた。
“自由な環境で”と条件に上げたのは私なのにさすがに他の女性とホテルに入る光景を目にして許せなかった。
私が居ながら!と言えるわけもなく気持ちを押し殺し色々理由を付けて半ば強引に離婚届投げつけて家を出た。
本当は幼い頃からタイプの違う瀬名が好きで親が決めたとは言っても内心は嬉しかったし一緒に居たら瀬名も私を…と甘い期待をした結果が浮気。
見返りを求めようと思って結婚したわけじゃ無かったのに結局は欲が出てしまった。
「それって俺に言ってる?」
それ以外に誰がいる?
今更仲良くする必要なんてない。
仕事上の大人の付き合いをすれば良い。
「着いた。奏さん接待宜しく」
車を停車した場所は三ツ星シェフが最近個人で始めたと雑誌で見たレストラン。
白を貴重とした外観と緑豊かな庭園と噴水。
「早く降りて」
黒服の紳士が助手席側のドアをゆっくり開けて私に手を貸そうとする。
「あの大丈夫です。降ります」
手を断るのは失礼かなと思ったけれどそんなのどうでもよくなる高級レストランに財布の中身とドレスコードが要らないのか気になって仕方ない。
「行くぞ」
「ちょっと待ってよ」
何も気にしない瀬名に小走りで付いて行くと「ほら」と自然に手を差し出すから躊躇しながらも腕を絡ませた。
「安見様いらっしゃいませ」
(普通に私達を通すなんてお金持ちにドレスコードは必要無いのね…)
レストランの中はテーブル席が4つ。
私達は個室を案内されシェフらしき人が挨拶に来た。
「直己やめろよ。気持ち悪い」
ため息混じりに軽く睨む瀬名はそのまま彼との関係を話し出した。
「俺の悪友。腕は確かだから何でも作れるよ」
「お前がこんな可愛い人を連れて来るとはなー。若狭 直己(わかさなおき)です。宜しくお願いします」
ニッコリと微笑んでワインリストとメニューリストを丁寧に渡してくれる。
「はははっ…可愛いは無いですよ。申し遅れました橘と申します」
名刺を取り出してリストと交換する形で渡す事になった。
「あの蘇芳百貨店のチーフなんですか。今後とも宜しくお願い…あれって事は…」
この感じだと嫁だと知ってるって事かな…
私達は式を上げて無いから瀬名の交友関係は分からない。
名字も入社当時からの旧姓のまま。
まあこれは私のワガママを義父が私可愛さにツテの人事部長に頼んでくれて周りにも秘密になっている。