bouquet
「いやいや、快斗が浮気なんてあるわけないじゃん……」
桃華はそう呟いたものの、不安になってしまう。もう十年も付き合っているのだ。桃華は快斗のことが好きだが、彼はどうなのかはわからない。
花瓶に飾られた九本のバラを見つめたまま、桃華は動くことができなかった。
バラを貰ってから二週間、仕事が休憩時間に入り、桃華は休憩室に入る。桃華の仕事はネイリストで、職場は女性が多い。そのため集まると恋バナが始まる確率が高くなる。
「最近、彼氏がネックレスをくれたんですよ!」
休憩室に入った途端、ネイリストの一人が恋人の話を始め、それを皮切りに他のネイリストたちと恋バナーーー否、彼氏自慢が始まっていく。
「私の彼氏が、今度旅行に連れてってあげるって言ってくれたんだ〜!沖縄にしようか北海道にしようか迷ってて〜」
「この前、仕事から疲れて帰ったらご飯を作って待っててくれたんですよ〜!オムライスふわふわでおいしかった〜!」
桃華はそう呟いたものの、不安になってしまう。もう十年も付き合っているのだ。桃華は快斗のことが好きだが、彼はどうなのかはわからない。
花瓶に飾られた九本のバラを見つめたまま、桃華は動くことができなかった。
バラを貰ってから二週間、仕事が休憩時間に入り、桃華は休憩室に入る。桃華の仕事はネイリストで、職場は女性が多い。そのため集まると恋バナが始まる確率が高くなる。
「最近、彼氏がネックレスをくれたんですよ!」
休憩室に入った途端、ネイリストの一人が恋人の話を始め、それを皮切りに他のネイリストたちと恋バナーーー否、彼氏自慢が始まっていく。
「私の彼氏が、今度旅行に連れてってあげるって言ってくれたんだ〜!沖縄にしようか北海道にしようか迷ってて〜」
「この前、仕事から疲れて帰ったらご飯を作って待っててくれたんですよ〜!オムライスふわふわでおいしかった〜!」