ハイスペ彼氏は彼女にゾッコン




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――――――……




「あー! このお店知ってる!」




テレビを眺めながらキラキラと目を輝かせる彰人に思わず頬が緩む。


今日もソファで彰人にくっついてゆったりとテレビを楽しんでいて。

私は「そういえば」と思い出したことを彰人に聞いてみた。




「今日……桃田さんと話した?」


「うぇ? あーうん、話したよ」


「どうだった…?」




あの日から私は桃田さんに会ってないけど、彰人は桃田さんに絶対会ってるわけだし、どんな感じだったのかずっと気になってた。


絶対気まずいはずだし……。




「それがさ、宣戦布告されちゃった」




……って、え??




「俺も気まずいだろうなーって思ってたんだけど、

『私はあんなことで諦めませんから。今度はゆっくり時間を掛けて振り向かせてみせます』

ってギラギラした目で言われちゃった」


「……」




す、すごいな……。


私だったら彰人にあんなこと言われたらショック過ぎて立ち直れないよ。


桃田さんってとんでもなく強いメンタルを持ち合わせているんだな…。


……羨ましい。

むしろかっこいいって思ってしまった。



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