再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
マオの声は真に迫る。マオは多くの嘘の中に、少しだけ真実を滲ませる。セーラはその真実に、すぐに気がついてしまう。
セーラに殺されてもいいと心から思うくらい、もう一度セーラに会いたかった。
その狂気なくらい純情な想いは、セーラの胸に響いた。
(私が5歳でほっぽり出したせいで、精神年齢止まってるのかもしれない。純潔が欲しいだなんて、完全に愛情不足よね。こうなっちゃったのは私の責任だな……)
聖女の使命は五寸釘をぶっ刺すことだが、平凡な日本人のセーラにそれはできない。
平凡聖女セーラの使命は、
魔王をいい子にすることだ。
「セーラ、どうする?」
(育て始めたなら、最後まで責任持つのは当たり前!)