再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
真面目なビンビンを、きちんと守っているデュオ。二人の禁断の愛は、お熱いのがヒシヒシ伝わった。無表情のデュオはさぞ純潔を奪いたくて仕方ないのだろう。
先日、マオに純潔あげるね、の約束をしてしまったセーラは疑問が湧いた。
「私がもし、純潔じゃなくなったらどうなるの?」
「聖なる神力を失い、元の世界に帰ることができなくなります」
「楔で魔王も殺せなくなるということですか?」
デュオが横から疑問を呈すと、ビンビンは首を振った。
もし、マオが今より理性を失って暴走したときのためのセーフティーネットとして五寸釘のカードは欲しいところである。ビンビンはキリッと回答した。
「聖女様必殺の楔の力は、聖女様の命が原動力です。なので、聖女様が生きている限り、魔王は殺せます」
ビンビンとデュオの言葉を聞いて、マオがなぜ純潔を欲しがったのかストンと理解できた。
マオはもう一人になりたくない、と言った。愛情不足なのかと思っていたが、違った。
(マオは私を元の世界に帰さない気なんだ)