再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
「セーラの弱いところ、僕にもっともっと見せて欲しい」
「あまりにも子どもっぽくて、嫌われちゃうかも……」
「ありえない。もっと愛すだけだよ」
マオがセーラの潤んだ瞳を見上げて、全部を肯定するとろとろの笑みを浮かべる。マオにとって、セーラのダメなところは美味だ。
「セーラのか弱くて甘えたでダメなところ?もっといっぱい知って、僕が全部受け入れて、僕がいなくちゃ生きていけない女にしてやりたいよ」
「ここで魔王ジョーク!」
セーラがこれはジョーク!と決めて笑うと、マオも笑った。
「セーラが自分から僕に抱かれたくなるまで、ずっと待つよ」
マオの優しい笑みと宣言をもらったセーラは、その日マオの部屋でお茶をして丁寧に部屋まで送り届けられた。
その夜はマオの部屋でお茶をしただけ。それだけだ。