再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラへの愛と寂しさと欲情を語る合間に、雨が増えている、雨が終わらない、このまま雨が降り続けたらと、雨の単語がチラチラと登場する。
(マオの名前は「雨が止んだ」って意味だけど。マオはそんなに雨好きではなかったよね。情緒的な表現かな?悲しくて雨ザーザーみたいな?って違うか)
大好きなセーラと雨。
手紙にはそれだけが綴られ続けていた。
(今日も、雨だけど。マオが雨を気にする理由は何だろ?)
セーラが今も外で雨が降る窓の外をふと見上げる。
「雷は、鳴らないで欲しいな……」