再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラは何日も時間をかけて100年分のラブレターを読み切って、箱に綺麗に収納し終えた。部屋は広く清浄な空気が流れるようになった。
セーラがマオの愛の言葉を読み終えて余韻に浸り、窓の外を見ればもう真っ暗だった。ずっと雨が降っているせいで薄暗いことが多く、夜になっても実感がわかないことがある。
雨が降り続けて、雨音がしない夜はなかった。この島国は確かに、異常に雨が多い。
「しかし、雨より降り注いだんじゃない?マオの愛語攻め」
マオの愛語が何千何万と綴られた手紙に酔わされて、セーラはマオの机に突っ伏して思わず笑った。
「こんなに好きになってもらってもいいのかな?私、本当に、そんな大した人間じゃないのに」