再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
ビンビンは壁に背を預けて、セーラの隣に座った。
セーラが読む手紙をビンビンも横から一緒に覗き見る。
手紙にはアイビンがもう長くないので最後の手紙になるという告白と、手紙を宛てた夫に対しての愛してるという宣言と、
一つの危惧が記されていた。
『私の死後もマオから目を離すなと後の子たちにも伝えて欲しい。
彼は小さな頃から今でも、きっとこれから先も、聖女セーラ様の影だけを追い続ける。彼はそこだけが少々危うい』
(アイビンはマオ様の歪みを指摘してる)
「最期までマオのこと言い残してくれたんだね、アイビン」