再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラの黒い瞳に涙が浮かんだ。アイビンが最後の最後までセーラの願いを守ってくれたことに、何度でも感謝がこみ上げる。
セーラにハンカチを渡して、ビンビンは手紙の最後を読んだ。
『魔王マオは召喚士アイビンが、
生涯を通して最も信頼した人物である。
愛する者を信じ切れることは、人生最大の喜びであった』
「アイビンは、マオを最期まで信じてくれてた」
(栄光の召喚士アイビンが、最後にこれを告げた意味は何でしょうか)
「そうだよね、アイビン、マオは……いい子だから」