再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
聖女様、耳攻めです
瓶底眼鏡のないビンビンとマオとセーラの三人で食事を終えると、ビンビンは考え事があるのでと早々に自室に引っ込んでしまった。
今日はビンビンの実家で宿泊だ。マオとセーラは食後のお茶をするために、客寝室で並んでソファに座った。
「ビンビンちゃん、元気がないみたいね」
「そうかもね。デュオに一言報告しておくよ」
「そ、そそそれよりね、マオ!今日は懐かしいものを見つけたの!」
セーラはビンビンとデュオがお付き合いしていることをほのめかすマオに騙されないように会話を誘導する。
「へぇ、何?」
マオはにこりと笑って自然にセーラに誘導されてあげるが、セーラが黒目を白黒させていることは明白だった。
(セーラって隠し事、本当に無理だよね。ビンビンに僕が石化魔王かって詰められたら一発でバレるなこれ)