再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラが優しく撫で続ける腕に全意識を集中していたマオが、次はセーラが呼ぶ声に全部を集中させる。マオはセーラがくれるもの全て渇望する。
「石化魔王をやってる本当の理由、教えてくれない?」
「言ったでしょ?魔王として脅威になって、セーラをもう一度召喚したかった。セーラに会いたかったんだよ」
「それもウソじゃないんだろうなって思ってるけど、それが全部じゃないってわかるの」
ソファの上でセーラを横抱きに抱いたままのマオを、セーラはゆっくり見上げた。金色の丸い宝石がきょとんとする。
「今日アイビンの手紙を見た。マオを信じ切って良いって背中を押してもらった。私もそう思う。
マオは私との約束を決して破ったりしない。
絶対に人を傷つけない、いい子なの」