再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラはマオの頬を優しく何度も撫でて、黒い瞳に優しい光を満たして笑う。
「何があっても、マオがいい子だって、信じ切れる。
聖女が育てた魔王は、決して人を裏切らないって、信じ切れる」
あまりに神々しい聖女の笑みに、マオの胸が打ち震えた。セーラはいつだってマオがつく数多の嘘の中に潜む真実を見つけ出してしまう。
論理的にではなく、ただ信じるという愛だけで。彼女はその奇跡を成し遂げてしまうのだ。
「セーラはそうやって真正面から乗り込んで来て、いつだって僕に愛の楔を打ちつけるんだよね」
「そうかもしれない、五寸釘は打たないけど、信頼の楔は打ち込んじゃってるかも」