再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
パーティ飽きしていたセーラは、もう少しデュオと話したかった。なのにデュオはもう姿も見えない。彼はビンビンにしか興味がない。
(ヒマだなぁ……)
いつまでもパーティ慣れしないセーラが一息ついて会場を見回すと、発光令嬢たちの集団を発見する。
(あ、あそこだけ眩しい!!)
煌びやかなパーティ会場の端で、マオが発光令嬢たちに囲まれていた。
誰もがマオ様推せるー!の黄色い声ではある。
だが、胸に飾った膨らんだ果実を見せつける令嬢たちにマオがにこやかに挨拶するのを見ると、胃に冷たい氷を落とされた感覚に支配された。
セーラは自分の胸を見て絶壁加減に呆然とする。比べてしまった。
(あ、これって、嫉妬……!)
セーラは思わず立ち上がって、玉座から走り下りた。
(あ、ヤバい。これはダメだ!)