再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
「皆様、ご覧になられましたか?!聖女様を間髪入れずに追いかけるマオ様を!」
「素晴らしいですわ、熱愛ですわ、純潔を維持しなくてはいけない禁断の愛ですわぁー!」
「さあ、さっそくマオ様の目撃日記を更新いたしましょう」
「そういたしましょう!」
ビンビンはデュオの隣をすり抜けて、一人の令嬢が持ち出した一冊の本を持つ腕を取り上げた。
「その本にはマオ様の目撃情報が載っているのですか?」
「あら召喚士様!マオ様にご興味がおありでしたの?いいですわよ、マオ様親衛隊は誰でも受け入れます」
にこやかな令嬢がピカピカ金色に光っているのを知っているのはセーラだけだ。ビンビンの行動を、デュオが瞳を細くして見守っていた。
賢く誇らしい召喚士の彼女がついに真実にたどり着く瞬間かと、ゾクゾクしてしまう。
ビンビンは親衛隊の目撃日記をざっと確認する。