再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─

聖女様、大逆転です



すっかり悪そうな魔王のごとき物言いのマオだ。だが、マオは王城の周りにすでに何重もの魔法をかけてあり、大洪水からの守りは万全だった。


島国中を埋め尽くす大洪水が過ぎるのを王城で大人しく待つことになった。


パーティに招いた生き残り人間の客たちは政治を行う貴族ばかりで、この洪水が去ったあとの計画をマオから聞かされた。


石人間は長いものならすでに60年ほど眠ったままであり、全員を一度に人間に戻すとあっという間に食料飢饉の内乱に突入することが予想できた。


洪水が終わり、大地が乾き、農作物が行きわたるほどの生産と共に、徐々に石化は解かれる。マオの長寿のおかげでこの計画は成り立っていた。


王城内は政治が動きまくり会議会議の連発となった。


「このままで本当に救われるのですか、マオ様!」

「王城の中で食料の奪い合いなど目も当てられませんぞ!」

「どうするおつもりですか!」

「考えはあります、落ち着いてください」

(マオ、大変だなぁ)

< 286 / 331 >

この作品をシェア

pagetop