再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラもマオの保護者として1年、耐えに耐えた。
聖女が魔王を育てると宣言したのは島国を揺るがすほどの大きな出来事で、セーラは大きな権力を使ってしまった。
だから、学校生活にまで乗り込んで、魔王イジメ反対!と、また聖女が権力をふるうことはできなかった。
そんなことをして、ますますマオが孤立するのを避けるためだ。
だが子ども同士のことだからと言うのも、もう我慢の限界に来た。
セーラがパーティ会場に足を踏み入れると、いつもなら聖女様だ聖女様だと視線が集まるのに、パーティ会場はシンと静まっていた。
「何?」