再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
急に成長して地位まで得たマオに、セーラはくぅっと感激を噛みしめる。生まれが魔王であっても出世できたことが本当に嬉しかった。
マオは膝の上のセーラを見つめて、改めてテーブルの向こうに座るデュオを紹介した。
召喚士は大体わかるが、彼は使用人ではなさそうだ。いったい誰なんだ。
「セーラ、デュオは僕の息子だよ」
「マオ結婚して子どもいるのぉおお?!」
大口開けて叫んだセーラが思わず引いた腰をがっしり捕まえて、マオがふぅと息をついた。
「言うと思った。義理のね、義理の」
(マオが恋して、結婚して、子ども産んで、離婚?!)
セーラの頭の中で一気に妄想が駆け巡る。
「セーラ聞いて、義理だから」
マオがセーラの肩を揺すって無理やり思考を止めさせると、やっと声が届いた。
「あ、義理の?」
「事情はそのうち話すけど」
「マオったら、女性関係があるだなんて当然なんだから。そんな恥ずかしがらなくてもいいよ?」