再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
「曾祖母のアイビンより、マオ様に誠心誠意お仕えするように代々我が家では言い使っております。私で4代目です」
「アイビン……本当にもういないんだ」
アイビンがもうこの世にいないことにセーラが再びしゅんと肩を落とすと、マオがセーラの肩に優しく手を置く。
「もう泣かないでセーラ。アイビンが笑えないよ」
眉をハの字に下げたマオがセーラを覗き込むと、涙を浮かべた目を拭いてセーラが優しく笑う。
「そうね、アイビンなら泣いてるだけなんて笑えません!って言うね。
ヤンチャ魔王を止めなくちゃ」
セーラが前を向く姿が光の中で神々しく、眩く、何よりも眩しくマオの瞳に映る。
(泣くの可愛くてたまんないたまんない、でも潤んだ目で笑うのもっとたまんないんだけど、セーラ可愛いセーラ大好きセーラセーラセーラ)