再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─

黄色い声を上げてキャッキャしている彼女たちは、マオに好意がありそうなのに嫉妬するわけでもなく楽しそうな声をあげるだけだ。


「マオ様に会ってしまったわぁ!」

「目撃日記を更新しなくっちゃ!」

(目撃日記?!マオ、ストーキングされてない?!)


発光令嬢たちは楽しそうに寄り添いあって、マオへファン熱を上げる活動を勤しんでいるらしい。セーラには眩し過ぎて見えないが、彼女らの黄色い声はよく聞こえた。


マオは腕の中で目を瞑ったセーラにクスクス笑って、こそっと耳元で秘密を教えてくれた。


「彼女らにかけたのは精神魔法だよ。僕に好意がある人間の気持ちの方向性をちょっとイジってあるんだ」

「気持ちの方向性?」

「僕への恋心を、僕自身の幸せを応援する仕様に変更する魔法にかけたんだ。さすがに嫌いにさせるとか180度の感情変換には無理が生じるからね。ズラした」

< 79 / 331 >

この作品をシェア

pagetop