再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
石人間のお家は平面に長いシンプルなつくりだが、頑丈そうな屋敷だった。
人口の8割の石人間を収容するために、同じ形の頑丈な屋敷が無数に並んでいる。厳めしいほどに壁が厚くつくられていて、洪水対策に特化していた。
石人間の家の周りはキラキラ金色に輝いていた。
「マオの魔法で守ってるの?」
「防護魔法を張り巡らせてあります。水害と石化魔王の再来に備えてです。
石化魔王が石人間を砕きに来ないとも限りませんから」
マオに姫抱っこされたまま移動するセーラに付き従うビンビンが淀みなく説明する。
石人間が収容された大広間の扉を前にしてセーラは緊張が高まった。
(石人間って実際……どんなのかな?)