静穏総長も、時には激しく愛したい
最後の隣どうし
「澪音~。なんか最近キレイになったかと思ったら、今日は魂抜けてたり。忙しいね?」
「ふおぉぉ……」
お見合いをする日が決まり、家にいる時は朝から晩まで大忙しの毎日。
今さらながらマナーのおさらいや、着物合わせ。そして純弥さんが経営する会社の事などを勉強中。
お父さんが何をしているかも知らなかったくらいだから、覚えることが多くて……。
毎晩テスト勉強みたいに、知りたくもない会社や社会情勢を、澄から教わっている。
「エステやネイル、更にはまつエク――澄がバンバン予定いれちゃうから、しんどい……。そんなに磨きをかけなくてもイイのにさ」
だけど、澄に文句は言えない。
だって落ち込む私に、澄は――