静穏総長も、時には激しく愛したい

「最強ランキング二位の方は存じ上げないのですが、一位の春風さんや、三位の奏さんがイケメンすぎて。

最強ランキングじゃなくて、もはやイケメンランキングですね! あはは~…………

…………あ」



や、やってしまった……。

忘れようと思ってるのに、自分から奏さんの名前を出しちゃったよ。私のバカ……!


ズーンと落ち込む私に、純弥さんが励ますようにポンと肩を叩く。



「ふふ、俺も元総長だからね。暴走族が美形揃いってのは、間違いないかもね」

「え、そうだったんですか!?」


「自分で言うか? 俺イケメンって言ってるようなもんだぞ」

「いいんです~!」



純弥さんが元総長なんて、澄もお父さんも知らない。絶対に身辺調査してるはずなのに……。

純弥さん、どうやって隠してるんだろう、すごい……。


尊敬の意を込めて純弥さんを見ると、純弥さんは「元気?」と。私に尋ねた。

だけど「わたし本人のこと」を聞いてるのではなく……



「千秋くんは元気?」
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