静穏総長も、時には激しく愛したい

「”候補”って気になるじゃん? 澪音も気になるよねぇ?」

「う、うん?」

「私もさぁ、スッゴク気になるんだよねぇ。でも澪音は、その千秋先輩と仲良しになったわけでしょ?」

「仲良し……」



と奏さんが思ってるかは別として。

だけど私としては「ぜひとも彼氏になって頂きたい」と思ってるわけだから、仲良し上等!だ。



「うん、私と奏さんは仲良しだね!」

「そっかぁ、ならさぁ――
聞いてきてくれない?」

「へ?」

「どうして三位”候補”なのかを」



……へ?



「任せたよ、澪音! 暴走族の情報収集が大好きな私のために、一肌脱いできてね!」

「わーん! やっぱり暴走族マニアだったよ、この子ー!」



というわけで。

親友ふくちゃんに頼まれたミッション。


「どうして三位”候補”なんですか?」という質問をするべく――私は、放課後。

下駄箱で、奏さんを待っていた。
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