静穏総長も、時には激しく愛したい

だけど――



「千秋くんの最後の決戦になるだろうから、見守ってあげようね」

「”最後”……?」



純弥さんが私を下ろして、自分の後ろに立たせた。

さっきの言葉がどういう意味か聞けないまま、純弥さんは春風さんに合図をする。

「こっちはOKだよ」と。


すると――


春風さんを筆頭に、夜野さん、睦さん、そして……奏さん。全員が、私と純弥さんの前にズラリと並ぶ。



「……っ」



この雰囲気。
みんなの顔つき……聞かなくても分かる。


決闘が、始まるんだ。

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