静穏総長も、時には激しく愛したい

「来ないなら、会いに行っちゃいますか!」



うし!とガッツポーズをして気合を入れる。

そしてドキドキの二年生の棟へと、足を踏み入れたのだった。





二年の棟に来て、数分。

「しらみつぶしに探して見よう」と一組の教室を覗いた瞬間――

なんと、奏さんを発見した。


教室の奥、一番後ろの窓側の席。そこで、奏さんは机に突っ伏していた。



「(あの様子だと……寝てる?)」



脅かしちゃお~どんな反応するかな?なんて。

うたた寝している奏さんが可愛くて、「最強三位」の存在を忘れ、抜き足差し足で近づく。そして、奏さんの隣の席までやって来た。
< 19 / 315 >

この作品をシェア

pagetop