静穏総長も、時には激しく愛したい
「来ないなら、会いに行っちゃいますか!」
うし!とガッツポーズをして気合を入れる。
そしてドキドキの二年生の棟へと、足を踏み入れたのだった。
◇
二年の棟に来て、数分。
「しらみつぶしに探して見よう」と一組の教室を覗いた瞬間――
なんと、奏さんを発見した。
教室の奥、一番後ろの窓側の席。そこで、奏さんは机に突っ伏していた。
「(あの様子だと……寝てる?)」
脅かしちゃお~どんな反応するかな?なんて。
うたた寝している奏さんが可愛くて、「最強三位」の存在を忘れ、抜き足差し足で近づく。そして、奏さんの隣の席までやって来た。