静穏総長も、時には激しく愛したい
「ライバルが増えてる……」
その肩を、ポンっと軽快に叩いたのは純弥さん。
「や~、おっつかれー! 千秋くん、三位の割には頑張ったんじゃない~?」
「……うざい」
「ひどい!」
置かれた手をパッパと払った奏さんは、純弥さんをギロリと見た。いや、あれは「見た」って言うよりも睨んでる!
「澪音を守るなんて言っておいて、簡単に戦闘に参加させやがって……」
「まーまー。それだけ澪音ちゃんの”千秋くんに対する愛”が深かったって事だよ。ねー、澪音ちゃん♪」
「え! あ、えっと……」
そうだ。自分の気持ちに素直になったはいいものの……問題がある。
純弥さんとのお見合いは、もう間近。
だけど私は、断る気満々で……。
でも、純弥さんに何て言えば……!
「率直に聞くけど、澪音ちゃんは千秋くんのことが好き?」