静穏総長も、時には激しく愛したい

その瞳に、膨大な熱が加わっている気がして……ただ見られているだけなのに、顔が一気に赤くなる。体も熱くなって、手を使って風をパタパタ。

すると、



「それ、脱ぐ?」

「え!」



奏さんが「それ」と指をさしたのは、着物。

あの、奏さん……
着物を脱いだら、何も残らないんですけど⁉


すると奏さんが「俺の服を貸すよ」と、大きなパーカーを渡してくれる。

うぅ……迷うけど、着物は息苦しいから着替えよう。


「こっちを見ないでくださいね?」と、奏さんに釘を刺す。私をキレイに見せてくれた小物たちを、一つ、また一つと取っていった。



「ふぅ~」



着物って、やっぱり圧迫感がスゴイ。全て取っ払って下着だけになった時の、深呼吸が気持ちいい。

だけど……妙な解放感が、だんだん私を変な気持ちにさせていく。

謎にテンションが上がった私は、奏さんのパーカーを着る前に、こんな事を尋ねた。
< 258 / 315 >

この作品をシェア

pagetop