静穏総長も、時には激しく愛したい
「ご両親に認めて貰えた日、澪音の全てをもらう。その時は朝まで離さないから、覚悟してね」
「っ!」
脳裏に浮かぶ”ベッド上の私たち”を想像して、恥ずかしくなる。想像だけでのぼせちゃいそう……っ。
「わ、私には心の準備が必要そうなので……先延ばしになって良かった、かも?」
「……ねぇ俺が穏やかだからって油断してない? 言っておくけど、”最後までしない”っていうだけで、最後以外はするからね?」
「え!」
怒った顔をした奏さんが、布団の下で、再び私に手を伸ばす。いつもは冷たい手だというのに、こういう時だけホッカホカ。
触れられると”気持ちがいい”、なんて……そんな感情に流されないよう「ストップ!」と奏さんの肩を押した。
「奏さんからのアレやソレは刺激が強すぎるので……”時々”にしてくださいッ」
「……ふぅん。時々なら激しくしてもいいって事?」
「え…………、あっ」
私のバカ……!