静穏総長も、時には激しく愛したい
「奏さん~! 放課後デートってわけですね! 分かりました、明日もお迎えに上がります!」
「ちゃんと聞きなって。”たまに”、”帰るだけ”だから」
「ちゃんと聞こえませんでした!」
「……ったく」
テンションMaxになった私は、奏さんに飛びつきながら喜ぶ。
すると奏さんは、嫌がるものの、私を無理に引きはがすことはしなくて……
私の恋、結構いい感じかもしれない⁉なんて。そんな事を思った。
だけど――
次の日も。その次の日も、また次の日も。
私と奏さんが一緒に帰ることはなかった。
なぜなら、