静穏総長も、時には激しく愛したい

「安心しろ。どちらを選んでも、ひかりは必ず幸せになれる。
自分の選びたい方を選べ。それが正解なんだ」

「――……僕の選んだ道が、正解?」

「そう。たとえ途中で”間違いだったかも”と不安になっても、自分の力で正解にしていけばいい。

どんな道を進もうとも、自分次第でいくらでも幸せになれる。人生ってのは、そんな風に出来てる」

「――そう、なんだ」



心が軽くなった。
人生ってそういうものかって……。
初めて、心が明るくなれるような事を教えてもらった。



「で、本題だ。

施設に入ってお友達と楽しく過ごすか。
若桜澪音の弟になって跡取りになるか。

どっちがいい?」

「――……澪音の弟? 跡取り?」
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