静穏総長も、時には激しく愛したい

「お互い一人じゃ心細いから、一緒にいましょう?」
「――……うん」

「あら。あなた、あったかいのね。
この冷え切った空気に有難いわ」
「――……そう、かな?」


「そうよ」と柔らかく笑う女性。

この人は澪音じゃないのに澪音みたいに温かくて、その温かさが心地よくて。


あぁ、この人と家族になりたいって。
初めて、そう思った。



「あなたお腹空いてない?手付かずの料理があるの。良ければ食べて?」
「――……おいしい、です」
「ふふ、よかった」



*ひかり*end


< 278 / 315 >

この作品をシェア

pagetop