静穏総長も、時には激しく愛したい
生吹・純弥
ある日。
どちらともなく、その二人は集まった。
夕暮との戦闘が終わった後、しばらく経ったある日。
春風生吹と、純白純弥が出会う。
これは、そんな二人の立ち話の物語である。
「や。なんかお疲れな顔してない? 生吹クン」
「……名前で呼ぶな。そんな仲でもないだろ」
「フフ、確かにね」
すると純弥が、ポケットの中に手を突っ込み、飴をとる。ハートの飴だ。
「お前ってさ、何だかんだ、俺を気にしてくれてたんだね」
「……どういう事だ」
「聞いたよ。ひかりの件。若桜に養子縁組を勧めたんだって?
ビジネスに足を突っ込んで慣れないことして、うちにも不利益出さないようにしてくれて……まさかの情の厚さにビックリだよ」