静穏総長も、時には激しく愛したい
――放課後デートってわけですね! 分かりました、明日もお迎えに上がります!
つい昨日。
こんな話をした、うるさい女・澪音。
俺の言葉にいちいち反応し、いつも笑ってる変な奴。
そんな澪音に、俺もどこか心を許してる部分があって。そして、その空間を居心地いいと思った時もあった。
だけど――
どこで誰が見ているか分からない。誰が夕暮新太に加担しているか分からない。
ならば、外ではもちろん。学校の中だって、澪音と話すのはやめた方がいい。
「はぁ、学校ダル……」
頭から澪音を消した瞬間。
学校までの足取りが、急に重く感じた。
*奏*end