静穏総長も、時には激しく愛したい

「……あんなの、キスのうちに入るかよ」

「え? 今、なんて?」



その時。私の肩に置いた奏さんの手に、強い力が入る。

そして、



「ごめんね――」



そんな声が聞こえた後。


私の制服のリボンが緩められ、強引に制服が引っ張られる。

なすすべない私は、されるがままで……。右肩が露わになっている事に、遅れて気付いた。



「え、きゃ……っ!」



驚いて声を上げそうになった、その時。

肩に、チクリと痛みが走る。

だけど、それは一瞬のことで、今は痛みも何もない。



さっきのは、一体なに?


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