静穏総長も、時には激しく愛したい
実は奏さんは彼女がいなくて。
昨日、路地裏で奏さんと会えて。
私のリボンを解き、持って行った。
だけじゃなく、
私の肩にキスマークをつけた……なんて。
刺激が強すぎて、コレもふくちゃんに言えそうにない……!
「ふおぉぉ……」
「ちょ、澪音。やっぱり保健室に行きなって、怖いから」
「そ、そうしようかな……」
こんなんじゃ、授業に集中できないし。
あまり眠れなかったのもキツイから、一時間だけ仮眠させてもらおう。
とぼ、とぼ……
そして、教室を出て廊下を歩く。
そんな時にも考えるのは、お父さんの言葉。
――期限は三日だ。それまでに誰を伴侶にするか決めておくんだな
「全然、時間ないじゃん……」
昨日は結局、お見合い写真なんて見る気分になれなくて。
むしろ触るのもイヤだったから、タオルをかけて見えないようにしてた。