メガネむすめ
九月二十四
学園祭最終日。
今日は生徒会長が和服で登場し、最終日だから盛り上がると共に怪我等の無いように最後まで気をつけようという旨を述べて、始まった。
私は早瀬君に了承を得て、事務室のお爺さんと学園祭を楽しむことにした。最初は遠慮していたお爺さんを半ば無理矢理外に連れ出し、学校の出店という出店を回り、教室も大半は回った時にはもう日が暮れかけていた。
そして最後のイベントの花火大会が行われようとしている最中、私たちは事務室でお茶を頂いていた。お爺さんが「久々に楽しく過ごせたお礼だよ」と言って淹れてくれたお茶だが、凄く美味しかったと記憶している。そのお茶を飲みながら、私と早瀬君は外の風景を眺めた。校庭は色とりどりの花火の光で埋め尽くされ、凄く綺麗で、何故か儚くも思えた。
その後、お爺さんに別れを告げて校庭に繰り出して私たちも花火を楽しんだ。この日が早瀬君が引っ越すまで残り六日だ。三十日に引っ越すということを考えると、残り五日という計算だろう。
何が出来るだろうか、と考えると何も出来ないという答えしか出てこない。明日と明後日は学園祭の後片付けに追われることになるだろう。
もうすぐ早瀬君がこの街からいなくなるというのに、日常は何一つ変わらずに動いてゆく。思わず、感傷に浸ってしまう私がいる。
学園祭最終日。
今日は生徒会長が和服で登場し、最終日だから盛り上がると共に怪我等の無いように最後まで気をつけようという旨を述べて、始まった。
私は早瀬君に了承を得て、事務室のお爺さんと学園祭を楽しむことにした。最初は遠慮していたお爺さんを半ば無理矢理外に連れ出し、学校の出店という出店を回り、教室も大半は回った時にはもう日が暮れかけていた。
そして最後のイベントの花火大会が行われようとしている最中、私たちは事務室でお茶を頂いていた。お爺さんが「久々に楽しく過ごせたお礼だよ」と言って淹れてくれたお茶だが、凄く美味しかったと記憶している。そのお茶を飲みながら、私と早瀬君は外の風景を眺めた。校庭は色とりどりの花火の光で埋め尽くされ、凄く綺麗で、何故か儚くも思えた。
その後、お爺さんに別れを告げて校庭に繰り出して私たちも花火を楽しんだ。この日が早瀬君が引っ越すまで残り六日だ。三十日に引っ越すということを考えると、残り五日という計算だろう。
何が出来るだろうか、と考えると何も出来ないという答えしか出てこない。明日と明後日は学園祭の後片付けに追われることになるだろう。
もうすぐ早瀬君がこの街からいなくなるというのに、日常は何一つ変わらずに動いてゆく。思わず、感傷に浸ってしまう私がいる。