メガネむすめ
八月二十四日

久し振りに早瀬君と話した。と言っても、私は早瀬君の話を聞いていただけだった。
私を好きな気持ちは本気ということ。引っ越しのことは六月の頭には決まっていたこと。私に告白したのは、会えなくなるという焦りからかもしれないということ。
私はナカムラを抱きながら、静かな雨音の中に響く早瀬君の話を聞いていた。

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