冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
左京がそばにいてくれるおかげか、赤霧会が接触してくることはない。ここで暮らしはじめた頃は常に気を張りつめていて、恐怖心からなかなか寝つけなくて苦労したが、最近は逆に緊張感がなさすぎるかもしれない。
(左京さんが帰ってきたら、赤霧会の件がどうなっているのか聞いてみよう)
機密の多い仕事だろうから、左京がどこまで教えてくれるかはわからないけれど……。
そのとき、キッチンカウンターの上に置いてあった蛍のスマホが鳴り出した。
「もしもし」
『こんばんは、如月です』
穏やかな声は晋也のものだった。
「如月さん。もしかして、なにかあったんですか?」
ちょうど赤霧会のことを考えていたので、悪い知らせなのではと不安になる。
『いえ、蛍さんがどうされているか心配で。その……菅井さんは優秀ですが、冷淡な人だとも聞きますから』
蛍が左京とうまくやれているのかを懸念しているらしい。
「大丈夫です。さ、菅井さん、思っていたより優しい人です」
晋也の前で「左京さん」と呼ぶのは恥ずかしくて言い直す。
「それなら、よかったです」
(左京さんが帰ってきたら、赤霧会の件がどうなっているのか聞いてみよう)
機密の多い仕事だろうから、左京がどこまで教えてくれるかはわからないけれど……。
そのとき、キッチンカウンターの上に置いてあった蛍のスマホが鳴り出した。
「もしもし」
『こんばんは、如月です』
穏やかな声は晋也のものだった。
「如月さん。もしかして、なにかあったんですか?」
ちょうど赤霧会のことを考えていたので、悪い知らせなのではと不安になる。
『いえ、蛍さんがどうされているか心配で。その……菅井さんは優秀ですが、冷淡な人だとも聞きますから』
蛍が左京とうまくやれているのかを懸念しているらしい。
「大丈夫です。さ、菅井さん、思っていたより優しい人です」
晋也の前で「左京さん」と呼ぶのは恥ずかしくて言い直す。
「それなら、よかったです」