冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
「到着した捜査員は三名。ひとりは表で河田たちの監視。残りのふたりは先に倉庫のなかに入り待機。万が一、やつらに見つかっても動揺がないぶんこっちが有利になると踏んだ。それと警視庁から応援に駆けつける刑事の侵入経路の確保も彼らの仕事のうちだ」
「侵入経路?」
「そう。コンテナが高く積みあがっていたからあいつらも気づいてなかったかもしれないが、出入口とは真逆の場所に換気用の窓があった。そこを少し開けておいてもらったんだ。俺はそこから侵入した。そのとき蛍はもうなかにいた」
「えぇ……全然気づきませんでした」
つかまって、犬伏が現れるまで物音などはいっさいしなかったように思うのだが。左京はニヤリとする。
「そこは一応プロだしな」
蛍の知らないところで綿密な計画が粛々と進められていたらしい。
「俺が入るとすぐに犬伏がやってきた。犬伏の到着が作戦決行の合図だったんだ。外で銃声を鳴らして、といってもあれは音だけで弾は出ないタイプのものだが。犬伏以外のやつらの注意を引きつけて蛍と距離を取らせる」
「侵入経路?」
「そう。コンテナが高く積みあがっていたからあいつらも気づいてなかったかもしれないが、出入口とは真逆の場所に換気用の窓があった。そこを少し開けておいてもらったんだ。俺はそこから侵入した。そのとき蛍はもうなかにいた」
「えぇ……全然気づきませんでした」
つかまって、犬伏が現れるまで物音などはいっさいしなかったように思うのだが。左京はニヤリとする。
「そこは一応プロだしな」
蛍の知らないところで綿密な計画が粛々と進められていたらしい。
「俺が入るとすぐに犬伏がやってきた。犬伏の到着が作戦決行の合図だったんだ。外で銃声を鳴らして、といってもあれは音だけで弾は出ないタイプのものだが。犬伏以外のやつらの注意を引きつけて蛍と距離を取らせる」