スカウトしたはずのイケメン御曹司からプロポーズされました
「分かった、分かったから一回冷静になろうか。舞台で結婚式を挙げられるわけないでしょう」
「できると思いますけどね。私、司会進行のお姉さんの役をやりますよ」
奈央子の妄想が止まらない。
「ちゃんと祝福されたいなら新郎のご両親も呼べばいいじゃないですか。息子さんも出演する舞台のチケットですよって渡したら、とりあえず来てはくれるだろうし、あとは深雪さんの脚本演出の腕の見せ所です」
「いやいや、そんなの出たとこ勝負がすぎるでしょう」
「アドリブなら私と勇也さんに任せてください。ね?」
看板女優が名バイプレーヤーに変な同意を求めている。お願いだから上手くいさめてくれと勇也さんを見つめると、思いもよらぬ答えが返ってきた。
「面白そう」
「はい?」
「すごく斬新な舞台ができそう」
面白い舞台を作るためなら何でもする先輩に、改めてこの人も演劇フリークだと気付かされた。
「人の結婚式を何だと思ってるんですか?」
「何って、だから舞台だよ。上手くいったらそのまま式を挙げたことにしてもいいし、あくまで舞台の態にして後から御曹司との結婚式に相応しい絢爛豪華なやつを挙げたっていい。もし貴博くんのご両親の件とか他にも何か失敗しそうになったら、俺が舞台に上がってオチを付けてやる」
「オチ?」
「できると思いますけどね。私、司会進行のお姉さんの役をやりますよ」
奈央子の妄想が止まらない。
「ちゃんと祝福されたいなら新郎のご両親も呼べばいいじゃないですか。息子さんも出演する舞台のチケットですよって渡したら、とりあえず来てはくれるだろうし、あとは深雪さんの脚本演出の腕の見せ所です」
「いやいや、そんなの出たとこ勝負がすぎるでしょう」
「アドリブなら私と勇也さんに任せてください。ね?」
看板女優が名バイプレーヤーに変な同意を求めている。お願いだから上手くいさめてくれと勇也さんを見つめると、思いもよらぬ答えが返ってきた。
「面白そう」
「はい?」
「すごく斬新な舞台ができそう」
面白い舞台を作るためなら何でもする先輩に、改めてこの人も演劇フリークだと気付かされた。
「人の結婚式を何だと思ってるんですか?」
「何って、だから舞台だよ。上手くいったらそのまま式を挙げたことにしてもいいし、あくまで舞台の態にして後から御曹司との結婚式に相応しい絢爛豪華なやつを挙げたっていい。もし貴博くんのご両親の件とか他にも何か失敗しそうになったら、俺が舞台に上がってオチを付けてやる」
「オチ?」