花言葉〜青い春〜
どうしよう。見てはいけないもの見たよね?学校の先生の修羅場なんて。あ、でも私の存在に気づいてないかも。
桜がひとりソワソワしていると、マスターがポンと肩をたたいた。
「桜ちゃん、まさかの修羅場を見せてごめんね。今日は上がっていいよ。後は僕が片付けるし、あの人も若い女の子に見られているのは、気の毒だろう。」
「はい、ありがとうございます。」
ここはお言葉に甘えさせてもらおう。気の毒どころか、私の存在を知ったら、明日から学校に行きづらくて堪らないだろう。
桜はマスターに一礼して、必要最低限の片付けだけをして、控え室に引っ込んだ。
これでお互い何もなかったことで明日から過ごせると思いながら……。