孤独な悪役魔王の花嫁に立候補します〜魔の森で二人と一匹が幸せを掴み取るまで〜
久々の外の世界。久々の雑貨屋。見るだけで心が躍る。アンティークな店内はあちこちに植物が置かれている。
クリスマスシーズンだけあって、リースやツリーの飾り。クリスマスのお菓子もある! 気分が高鳴るのは当たり前だ!
「ショコラ、来てたのか」
レジにいた優しそうな小太りのおじさんが声をかけてくれる。
「今日はお客さんがいるね。その子が最近話してくれる子か?」
「そうよ」
「はじめまして」
「こんにちは。はじめまして!」
「いつも彼が園芸のことを教えてくれるのよ。この店は種や植物の取り扱いも多いから」
「いつもありがとうございます。本当に助かっているんです!」
ショコラはいつもこの店主に話を聞いてきてくれていたのか。種の植え方や、初心者でも扱いやすい野菜など。ネットがないこの世界で彼の助言はとてもありがたかった。
「そうそう、春に向けて花の種が欲しいと言っていただろう。次来た時にと思って用意してたんだ。ちょっと待ってて」
おじさんは笑顔を向けてくれると、レジの後ろにある部屋の方を向いた。棚がたくさん見える、きっと在庫はここにあるのだろう。
「リイラ! 三番の棚にある箱を持ってきてくれないか。黄色のやつ」
後ろの部屋に向かっておじさんは声をかけると「はーい」と声が聞こえた。
……私が逃げ出す暇もなく、おじさんの後ろから少女が顔を出した。
「はい、どうぞ! ……え? アイノ?」
私の目の前に現れたのはもう二度と会えないと思っていたリイラだった。
クリスマスシーズンだけあって、リースやツリーの飾り。クリスマスのお菓子もある! 気分が高鳴るのは当たり前だ!
「ショコラ、来てたのか」
レジにいた優しそうな小太りのおじさんが声をかけてくれる。
「今日はお客さんがいるね。その子が最近話してくれる子か?」
「そうよ」
「はじめまして」
「こんにちは。はじめまして!」
「いつも彼が園芸のことを教えてくれるのよ。この店は種や植物の取り扱いも多いから」
「いつもありがとうございます。本当に助かっているんです!」
ショコラはいつもこの店主に話を聞いてきてくれていたのか。種の植え方や、初心者でも扱いやすい野菜など。ネットがないこの世界で彼の助言はとてもありがたかった。
「そうそう、春に向けて花の種が欲しいと言っていただろう。次来た時にと思って用意してたんだ。ちょっと待ってて」
おじさんは笑顔を向けてくれると、レジの後ろにある部屋の方を向いた。棚がたくさん見える、きっと在庫はここにあるのだろう。
「リイラ! 三番の棚にある箱を持ってきてくれないか。黄色のやつ」
後ろの部屋に向かっておじさんは声をかけると「はーい」と声が聞こえた。
……私が逃げ出す暇もなく、おじさんの後ろから少女が顔を出した。
「はい、どうぞ! ……え? アイノ?」
私の目の前に現れたのはもう二度と会えないと思っていたリイラだった。