フラれたはずなのに、なぜか迫ってくる
この翌日にまさかあんなことを聞いちゃうなんて、この時の私は思いもしなかったんだ。



翌日。


「で、仲良くなったと。てか橋本さん、彩にベッタリね」


朝のHR前に寝坊をして朝ごはんを食べ忘れた私は、


怜実と紗奈ちゃんと一緒におしゃべりをしながら学校の行き帰りにあるコンビニで買ったあんぱんを朝食代わりとして食べていた。


「とーぜんっ!彩ちゃんは私の初めての友達だもんっ」


えっへんと自信満々に答える紗奈ちゃん。


「うぅう、紗奈ちゃん、照れちゃうよ…」


そんな照れること言われるなんて、何だか恥ずかしい…。


「……親友妬くわ」


「へ?」


「あたしのポジション取らないでくれる?」


「えぇ〜!嫌だよーん!」


「あ”?」


「ん?(圧)」


気のせい、じゃないよねっ…?


この2人、見えない火花散らしてる…っ!


「おー女子なんか1人増えてんねー」


やってきたのは龍輝。


今日も変わらず邪魔してくる。


「悪い?」


「うん、バリバリ不都合」


ギロっと龍輝を睨む紗奈ちゃん。龍輝も龍輝で紗奈ちゃんに反発をする。


龍輝のバカ!火に油注いじゃったじゃん…!


「言葉遣いには気をつけようね♡龍輝くん?♡」


「ちょちょちょ、首絞めるな〜!!死ぬ〜!!」


時すでに遅し。


龍輝の発言を早くも撤回させようとしたが、


その前に紗奈ちゃんが龍輝の襟元を強く握りしめ、満面の笑みで怒っていた。


紗奈ちゃん、言ってることとやってることのスケールが全然違う…!
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