フラれたはずなのに、なぜか迫ってくる

突然現れた先輩

「ふぅ…」


「一息大きいわね」


一息ついた時、ちょうど教材を片付けて、ついでなのかこちらにやってきた怜実。


「!まあ…今日はちょっと気分上がってないから」


先輩にフラれて1日目。


いくら頑張るとは言っても、何すればいいのか、わかんなくなっちゃったし。


何より気持ちがまだ整理し切れていない。


「彩…」


「って、次古文じゃん!待って、予習あったよね!?やってない!」


心配そうに私を見てきた怜実に迷惑をかけたくなくて、


咄嗟に古文の予習の話に逸らした。


「はー?補習確定じゃん、彩」


その時、また絡みにきた龍輝はケラケラ笑っていたのだ。


「龍輝もじゃん」


この前、連絡してきたかと思えば、


『俺予習やんなーい』


『はぁ!?』


『俺って頭いいから』


頭いいマウント取ってきて、ムカついたけど、


そのままやらないことを貫いたとは…。


「単位足りないからって言われた。点数は取れてるんだけどなー」


しかも本当に頭いいし…。
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