フラれたはずなのに、なぜか迫ってくる
前回のテスト一応全部学年1位。


だから補習はいっつも、未提出課題を補うためだけのもの。


努力して、やっと点数を取れる私とは大違い。


「じゃあ、今日は寄り道なしか~」


「パンケーキ食べたかったあぁ!」


「じゃ、補習帰りでも…」


「龍輝とは食べたくない」


「酷くね!?」


はぁあ…ただでさえ、失恋して落ち込んでるのに、補習…。


…いーや、ここで頑張らないでどうする、彩。


先輩に見てもらうためにも頑張らなくちゃ!



2時間目の授業が終わって、案の定先生からお呼びだしをくらった。


「ーーーじゃあ、小桜さんと坂井くんは放課後補習来てね」


「はい…」「はーい」


田村先生、完全にお叱りモードだ。


笑顔で怒ってる…。


普段は可愛くて優しいのに~!


「はぁあ…」


「そんな落ち込まなくてもいいだろ」


「無理…ただでさえ、傷心中なんだよ?補習という地獄が待ってると気が重いよ…」


「大丈夫だって、俺いるし」


「先輩が良かった」


「さっきから俺当たられてね!?」
< 5 / 56 >

この作品をシェア

pagetop