俺だけの特権
「キス、したじゃん」
私のくちびるに、
人差し指を乗せながらそう言うちーくん。
ちーくんとキスしたあと、
私は、きっと寝ちゃったんだと思うけど。
ちーくんとキスしたこと、ちゃんと覚えてる。
だからこそ...............気になることもあるわけで。
「............ぅ、した、けど!女の子は誰!?」
もう後戻りは出来ない気持ちで尋ねると。
「.........は?女の子?」
ビックリしたようなちーくんの顔。
「私の家の前まで来てたじゃん、女の子と、」
〝見てたんだよ?〟って、
顔で、ちーくんを見上げると。